【初心者向け】これだけは覚えよう、基本的な釣り用語:エサ釣り関連①

初心者向け

何でもそうだが、何かを覚えたり身につけたりするためには、最低限必要な「知っておくべき言葉」がある。
釣りもそうで、これを知っておかないと説明のしようがない、調べようがない、なんて言葉を紹介したいと思う。

なお、下記は海釣りメイン、ルアーもやるけどエサ釣りの方が多い、釣り人7年生の俺の私見に基づくものなので、絶対的に正しいってわけではないので注意。

エサ釣り関連

刺し餌

エサ釣りにおいて、仕掛けに直接つかうエサ、針に刺すエサのこと。
これを食わせて魚を釣る、というエサ。

そんなん当たり前だろ、という声も聞こえてきそうだが、後述の撒き餌と区別するためにあえてこう呼ぶ。

種類はたくさんあって、エサの王様オキアミ、魚の切り身、一匹ままの魚、生きている魚、ウニョウニョした虫、その他トウモロコシやスイカやサナギなんかも使う。
そんなもん食うの?とか自然界にねえだろ!?と思ったりもするのだが、意外と色々くってくる。
なんなら食い物じゃなくても、魚によってはヒラヒラしたものに反応したりもするので、布の切れ端なんかもアリらしい。

狙った魚が好むエサの種類を選ぶことは、とても大事。
何でも食う魚はいるし、特に対象を定めない五目釣りってのもあるが、好みに合わせた方が釣果は得やすかったりするので、ある程度は絞ったほうがよい。

また、サイズも大事。
エサのサイズが大きすぎると食わない魚は多いが、小さすぎて食わないってことは少ないので、小さめ推奨。
もちろん、虫エサは大きい方がアピール力があったり、小さいとニオイが出づらかったりもするから、釣りをしつつ反応を見ながら調整していく。

最後に、刺し方。
エサのつけ方ひとつで食いつきが変わる。

オキアミでいえば、尻尾の方から指して太い方(オキアミの胴に近い方)を針先とする。
あるいは頭を取る、殻を取る、針先を出す、針先を見せない、などなど。

他には、針にしっかり刺す本刺し、針持ちがいいように何度も刺す縫い刺し、軽く差すチョン掛けなど。
基本は本刺しだが、タチウオみたいに何度もつついてくる魚には縫い刺し、食いが渋い時にはチョン掛けなど、対象魚にもよるが、やはり釣りをしつつ反応を見ながら調整しよう。
虫エサに関しては、チョン掛けの方が虫にダメージがないので、ウニョウニョが持続して誘いになったりもする。

冷凍のキビナゴなど一匹ままの魚は目から仕掛けを貫通させて背中あたりにハリを掛けたり、生きている魚をエサにするときは鼻の穴に刺す・エラに掛ける・背中に刺すなんてバリエーションもある。
生きている魚は大型の魚を釣るのに向いているが、手早くダメージを与えないように刺さないと弱ってしまうので、中級者以上じゃないと厳しいかも。

刺し餌に何を選ぶか、どのサイズにするか、どんな付け方をするか。
釣りにおいてはメチャクチャ大事なことなので、色々試して、どうだったか、学びを重ねよう。

撒き餌

刺し餌と対になる言葉で、文字通りバラマキするための餌。コマセとも呼ぶ。
とはいっても、大量にぶちまければいいってわけではない。

役割としては、その辺にいる魚に「おいでおいで」する、通りかかった魚の足止めをする、大して食い気がない時にその気にさせる、釣りたくない魚を「あっちいけ」する、といったところ。

まず、その辺にいる魚に「おいでおいで」するだが、これは想像しやすいかと思う。
多くの魚はニオイに反応するし、近くにいれば目で追ってくる魚もいるだろう。
ただ、当然ながらあんまり遠ければ効果がない。メチャクチャ鼻が良ければ別だろうけど。
巣を作ったり岩陰に隠れている魚や、船アジみたいにそこに群れが留まっているようなケースで有効。

次に、通りかかった魚の足止めをする。
こっちの方が汎用的と言うか、よくあるパターンなのかもしれない。
人がラーメン屋とか焼き鳥屋とかにうっかり入っちゃうような感じ。
カツオみたいなガチ回遊魚もいれば、居つきのアジみたいにその港や周辺の海をウロウロしているような魚もいる。
せっかくだからいい匂いがする方に寄ってみたり、そこにエサがあるか食べてくれることを狙う。

大して食い気がない時にその気にさせる。
これも、人間でもよくある。全然ハラ減ってないけど、お菓子とか食べる?って勧められて食べてみたら、もうちょい食おうかなってなる感じ。
注意点は、目的は食い気がない時にその気にさせて指し餌を食わせて釣り上げること目的なのであって、コマセを食わせることが目的ではないということ。
あんまり撒きすぎると、それだけで満足されてしまう。
船でマダイを釣るときにコマセを出し過ぎるなと言われる理由は、コレ。
出し惜しみするようにパラパラ出すようにビシの調整をすること。
逆に、ワラサみたいに一気に放出してナンボの釣りもあるため、一概に何が正しくて間違っているってのはない。

釣りたくない魚を「あっちいけ」する、これは上級者向けかも。
磯釣りなんかでフグやベラが多くてどうしても先に食われちゃう、なんて時にやる。
コマセを撒いたところに釣りたくない魚を集めて、別の位置で本命を狙う。
潮の流れも加味しなきゃいけなかったり、本命もそっち行っちゃったり、言うは易しで中々難しい。

じゃあ何を撒くの?というと、オキアミとイワシミンチが代表的。
オキアミは、サビキ釣りで使うようなごく小さなサイズから、キハダマグロ用の大きなサイズまで、その他イサキやマダイなど対象魚ごとにサイズを変えて使う。
イワシミンチは、船アジで使ったりする。
その他、少々値が張るが生きているエビやイソメを撒き餌にすることもある。

主にオキアミの話だが、アジパワーやチヌ・グレ用などの集魚剤、ヌカ、パン粉などを混ぜて使ったりもする。
集魚効果を高めるためだったり、単にエサ代の節約という経済的理由だったり、比重を変えて海の中の漂い方を変えるためだったり、理由は色々。

注意点は、使っていい量が自治体で決められている場合がある件。
東京や千葉は量の制限がある。(確か一日2kg、詳しくは都道府県のwebサイト参照)

もちろん誰も量なんか測っていないし、それを破っても逮捕されるわけじゃない。
100g超えたからといって、ただちに自然に多大な影響を与えるわけでもない。

船で沖に出たら、広さや深さが段違いだから密度は下がるし、そこに生きる魚などが増えるから食べられる可能性も高まるし、そこまで影響はないかもしれない。でも、それでもすべきじゃない。
特に漁港や釣り堤防なんかで大量のコマセを捨てたら、ヘドロになるだけ。
海の中の生き物が食べるから大丈夫!なんていう人もいるが、まとめて捨てたらヘドロ確定。

もちろん、余ったコマセを絶対に捨てるなとまではいわないが、大量に捨てないように。
というか、使う量以上に買わない・持っていかないことが大切。

身エサ

刺し餌の一つで、サンマやサバなどの魚の切り身、イワシやキビナゴやホタルイカなど一匹ままの魚など。

切り身はサンマ・サバ・コノシロなどがメジャー。
サバやコノシロなんかは、釣れた魚をエサとして自分で加工してもよい。
もちろん売っているエサの方が脂がのっていたりもするが、安いは正義。
目当ての魚が釣れない時の八つ当たりにも丁度いい。

切り身のいいところは、加工のしやすさと汎用性。
対象魚やその時のコンディションによって大きいまま針につけたり、小さく切ってつけたり自在。
タチウオやカマスなんかは大きいまま、根魚やアジなんかは小さくつければ釣れる。
サバやサンマなんかは、割と汎用性が高くて、何にでも使える。
ただ、エイやサメが多い場所では、そればっかり釣れてしまったりもするけど。
ぬこまた調査団がシーフードミックスで釣りしてたが、参考まで。

一匹ままの魚は、大きい魚を狙う時に使う。
エサ全般、小さすぎて食わないことは殆どないが、大きいと食わないことが多い。
その上で使うんだから、自然、大物狙いで使うことになるってわけ。

コマセマグロでホタルイカを使ったり、回遊魚狙いでイワシやキビナゴを使ったり。
俺はやったことないが、イシダイ釣りにウニまるごと使ったりするらしい。

いずれにせよ、大物狙いの釣りなのでロマンはあるが、大物は「釣れるか、釣れないか」で、だいたいは後者だ。
軽い釣りものでは、いっぱい釣れる・そこそこ釣れる・あんまり釣れない・ぜんぜん釣れない・まったく釣れないって感じのグラデーションがあるのだが、大物狙いでは全くなくゼロか100かみたいなところがある。

それに、大物狙いは秘境とまでいかずともその辺では釣れなかったりするので、ある程度の場所に行かなければならなかったり船釣りが必須だったり、道具も頑丈なものや繊細なものなど希少あるいは高価なものが必要だったり、そのための餌の確保が大変だったり、ハードルが高い。

挑戦するときは、その辺のことをお忘れなく。

ちなみに、場所に関しては、九州や北海道や離島などに住んでいる人はその限りではない。
俺は全国どこでも行くが、関東より地方の方が色々と釣れるし、圧倒的に釣れる。

虫エサ

身エサと対応する言葉が、これ。

まず、青イソメ。ゴカイ、アオムシともいう。
釣りと言えば、というレベルの鉄板エサ。
良いところは、だいたいの魚はこれを好むこと、どこでも手に入ること、そこまで高くないこと。
(もっとも、グラム単価で考えれば和牛レベルなのだが)

悪いところは、ひたすらキモイこと(これは虫エサだいたい共通するけど)、あと噛みついてくること。なので、頭は切っちゃえ。
あるいは、切らずにチョン掛けといって針に一回だけ軽く通す刺し方。
また、ウニョウニョした動きには期待せず、細切れで使ってもいい。

フリーズドライタイプもある。
もちろんウニョウニョはしないが、体液や身質なんかはエサたりうるはず。保存も効く。

次に、ジャリメ。イシゴカイともいう。
青イソメよりも少し高価で、置いてないや時期限定しか置かない店もある。
青イソメよりもウニョウニョする力が強く、体液の集魚力が高い印象がある。
また、身が細いので、より食いがいいという特徴もある。

同じく、フリーズドライ商品。

そして、イワイソメ。マムシやホンムシともいう。
集魚効果が非常に高く、オカッパリの大物狙いに使われる。
値段は、青イソメの倍くらい。高い。

注意点として、赤イソメという名称は使わない方がいい。
イワイソメのことを指していう人もいるし、青イソメの赤いバージョン(オレンジゴールド)のことを指す人もいるので、誤解を招く。

他には、ユムシ、アオコガネ、アカコガネ、本コウジ、ストロー虫、ミミズ、イトミミズ、赤虫、サシ(ウジ)などなど色々な種類がある。
それを知らないと釣りができないわけではないが、色々な釣りをしてみて、少しずつ覚えていくのもいいかと思う。

なお、西側に行けば行くほど虫エサの依存度が下がっていく印象。

柄杓

ヒシャク。こういうやつ。

撒き餌を撒くためのアイテムで、カゴやビシに入れて投入するだけでなく、直接まいたりする。
ウキ釣りやフカセ釣りの時なんかによく使う。
サビキ釣りをしていて、活性が高いときにはカゴに詰めなくてもコレで撒いてもok。

安いやつもあれば、けっこう高いものもある。

磯釣りで一日チヌやグレを狙う時なんかは、こういうデカいやつに大量に作って、柄杓で撒いて使う。

コマセのところでも触れたが、大量に作って大量に海に流す、なんてことはないように。

モトス・エダス

モトスとは、仕掛けのメインとなる糸(ハリス)のことで、幹糸(ミキイト)ともいう。
エダスは、モトスから伸びるハリスで、枝針とも呼ぶ。
(厳密にいうと、モトスから伸びてるハリスがエダスで、先っちょについている針が枝針)

マダイの仕掛けみたいなのはわかりやすくて、一本針でスナップから針まで一直線につながっている。
ここに書いてある「ハリスフロロ4号」がモトス。
この場合、モトス=ハリスで、エダスはない。

胴付きを例にすると、こういう仕掛けはちょっと違う。
頭からケツまでのモトスが2号で、エダスが1.5号。
モトスの始まりにはスナップがありミチイトと接続し、モトスの終わりのスナップにはオモリを接続する。

船アジの仕掛けみたいに、モトスの終わりにハリがついていて、枝針が2つ。
モトスとエダスの太さは、同じ2号。

アジやイサキみたいに、たくさん釣ることが前提の釣りであれば、枝針はあった方がいい。
2本針だったり3本針だったり、どちらでもいいが、1本針の仕掛けでやることは少ない。
また、カワハギみたいに針をすぐ切られてしまう魚も1本針でやってるとシンドイ。

じゃあ枝針はあった方がいいのか、多い方がいいのかというと、必ずしもそうではない。
枝針が多いほど絡まりやすくなってしまうし、仕掛けも長くなりがちなので、トラブルは増える。
ビギナーのうちは、まず使いやすくトラブルの少ない仕掛けで釣り自体に慣れて、そこから変えていけばいい。
ハリが多い=釣れるってわけでもないし。

例えば、俺は飲み屋で仲良くなった連中とアジ船にいったりするのだが、ビギナーには1mくらいで2本針の仕掛けを渡している。
糸が短いほど自分の仕掛けが絡まることも、お隣さんと絡まることも少なくなるからね。
少し釣りに慣れてきたら、色々な仕掛けを使ってみたりしていけばいい。
上手くなるのなんて、楽しいと思ってからでいいんだから。

少し慣れてきたら、長い仕掛けをつかったり、枝針が多い仕掛けをつかったりしていけばいい。

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