釣りをやってみようと思ったり行ってみたりして、タイトルのやり取りになった人はいないだろうか。
俺自身もあった。
正直、すごーく鬱陶しい。
あーもうそうじゃなくて!!!ってなる。
釣り人の問題点
俺はビギナーだったころの気持ちを忘れていないし、釣り人7年生としての気持ちもある。
だから、初心者の気持ちもわかるし、そう答える釣り人の気持ちもわかる。
釣り人サイドは、間違ってはいない。
買うべきアイテムについて、先達としての一定の品質でアドバイスを行うためには、釣り方や釣りものを知る必要がある。
だから、オカッパリなのか船釣りなのか川や湖なのか、小物なのか大物なのか等をヒアリングしないと答えは出せない。
山ほどある選択肢の中から、より適切に近いものに絞り込むためには、情報や意思が必要だ。
だけどね、これは五流人間がやることなんだ。
ざっくり言えば、「こういうのできる?」「○○によりますね」なんてやりとりに価値はないし、相手は何も前に進んでいない。
それに、その「○○による」を知らなかったり決めていなかったり言葉にすることができなければ、話は進まない。
そして、釣りの知識や用語あるいは常識を知らないビギナーは答えることができない可能性が高いことはわかるはずだし、話が進まないことは目に見えている。
相手の求めていることには一切応えず、自分がかくあるべしという自説をぶちまけることに終始するってのは、いただけない。
世のボーリング場や打ちっぱなしやバッセンによくいる、迷惑なアドバイスおじさんってこんな感じだよね。
回答例
「ビギナーなんだから」を枕詞に少し考えてみれば、以下のことは想像に難くないはず。
- ビギナーなんだから、いきなり高難易度の釣りではないよね → ルアーよりエサ釣り。サビキやブッコミなど。カゴやフカセじゃない
- ビギナーなんだから、いきなりマグロやGTなどの大物釣りではないよね → 小物メインでいいはず
- ビギナーなんだから、釣るのが難しい魚じゃなくて釣りやすい方がいいよね → アジ・イワシ・サバなんかがいいかな?
- ビギナーなんだから、まだ釣りの面白さを分からない以上は高額な投資はしたくないよね → 安く揃えられるかレンタルができる方がいいよね
- ビギナーなんだから、釣れないよりも釣果がある方がいいよね → 釣れる魚をターゲットに成功体験を積んでもらおう
- ビギナーなんだから、いきなり行くことが困難な秘境に行くのは違うよね → 近所、電車釣行、2時間以内でいける場所
- ビギナーなんだから、釣り公園や漁港など足場のよいところ、視界の悪い夜釣りよりも昼間の方がいいよね → いま堤防で釣れる魚、昼間の釣りもの
- ビギナーなんだから、色々と試したいだろうし、道具の良し悪しなんかわからないはず → 専門的でなく汎用的なタックルの方がいいし、高いものじゃなくていい
これらをまとめると、「安価で簡単で安全で、一定の釣果を期待できる釣り」となる。
つまり、基本的には釣り公園やメジャーな漁港なんかでサビキやチョイ投げや穴釣り、または船でアジなんかが代表的。
真夏や真冬なら春や秋になってからにしよう、になるはずだ。
これらを踏まえれば、下記のようなことは言えるかと思う。
「船が平気なら東京湾でアジでもやってみる?竿のレンタル料あわせて1万円くらいかな」
「近場の釣り公園とか漁港で、簡単なやつやってみようか?なら俺の貸すよ」
「最近ダイソーとか100円ショップの釣り具が充実してるから、一緒に行ってみる?」
少なくとも、センスと価値がゼロで好感度がマイナスになる「何を釣るかによる」なんてことを言うよりは有益だと思う。
ビギナーの気持ちは、持ち続けよう
ソロ専門の釣り人もいるが、友達との釣りは楽しいものだ。
日程調整や切り上げのタイミングなど面倒な面もあるが、しんどい時間を紛らわせたり楽しい時間を共有できることは素晴らしい。
また、釣り人として、釣りを知らない人が釣りの面白さをわかってくれると嬉しいものだ。
じきに釣りのしんどさに直面して、でも釣りをやめないで、更なる魅力に気づいてくれる。最高だ。
なんだから、釣りに興味を持ってくれている人には、ぜひ優しくしてあげてほしい。
自分がビギナーの時に「こういうの嫌だな」と思ったことはしない/言わないでほしい。
自分が教えたいことを教えるのではなくて、自分がビギナーの時に知りたかったことを教えてあげてほしい。
そのためにも、初心を忘れないことは大事なんだと思う。
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