2023年5月18日勉強会レポート 努力の正体

社内勉強会

私たちは普段「努力」という言葉をよく耳にする。しかし、一般的に努力の捉え方を勘違いしている人が多い。彼らは、努力は自分が望むタイミング・報われ方で帰ってくると思ってしまう。理由の1つとして、特に若い世代はSNSの普及により著名人と距離が近くなってしまったため、自分も努力すれば成功できると勘違いする人が増えてしまったことも考えられる。

本レポートでは、努力とは何か、そして努力の適切な捉え方を述べる。

 

努力の要素

世間で努力と呼ばれるものには種類があり、以下の5つに分けられる。

 

  • 努力と呼べないこと

本人が努力をしているつもりでも、方向性が違うものは努力と呼べない。東京から大阪に行くために走り込みをする、などがこれに該当する。この場合、電車に乗ればよく、走る必要はないからである。困ったことに、他人から見れば当たり前であるのに、やっている本人は気付けていないことも多い。

 

  • 直ぐに効果があること

ノウハウやライフハックなどの、知識を蓄えるものも努力と言えるかもしれない。これらは知っていればすぐに結果が出せるが、知っているか知らないかの差であるため、他の人も知ってしまったら優位性がなくなってしまう。また、すぐに役に立つ保証はなく、求められるシーンが訪れるまで淡々と貯めるしかない。これらの知識は大事ではあるが、こればかり求めずにより深い知識を得ることが必要である。

 

  • 効果が出るまで時間がかかること

頭が良くなるように本を読む、モテるために身だしなみを整える、などすぐに効果が出ない努力も存在する。出るまでにやめてしまう人も多いが、努力を続けていれば必ず結果は出るものである。

 

  • 結果に結びつかない努力

直接的に自分の期待や目的に近づくことができない努力も存在する。必ず発生するものであるため、割り切る必要がある。ここだけ見て努力を無意味という人もいるが、努力の一例でしかなく、長い目で見れば良い経験であったりするため、ここだけ見て努力を無意味とするのは短絡的すぎる。

 

  • 良い習慣

良い習慣は最強の努力と言えるかもしれない。例えば読書習慣や毎朝ランニングをする習慣などがこれにあたる。これらは一般的に努力と呼ばれているが、これが身についている人たちにとってはただの習慣である。つまり、頑張っている自覚なしに努力ができてしまうのだ。習慣を身に着けるためには、毎日でなくてもいいので継続してやってみることが大事である。遠い先を見つめるのではなく、今できることをもう1日、もう1日と繰り返していけばその先で得るものがあるだろう。

 

努力に対する誤解

努力の種類が分かったところで、次は努力に対する誤解を解き明かしていこうと思う。

 

  • 報われ方は選べない

例えば志望校に向けて一生懸命勉強していたが、合格できず、第二志望の学校に合格したとする。この場合、よく「第一志望校に合格しなかったから勉強が無意味だ」という人もいるが、無意味ではなかったはずだ。なぜなら、あなたは勉強を始める前より確実に成長しているから。第一志望に受かるための勉強をしていたから第二志望に合格したのであって、もしその勉強をしていなかったら第二志望ですら届かない結果になっていたかもしれない。また、勉強する過程での経験、例えば勉強の仕方だとかタイムマネジメントの方法だとかもあなたを裏切らないだろう。

 

  • 報われるタイミングは選べない

報われる方法と同じく、報われるタイミングも選べない。なぜなら成長スピードは人によって違うから。しかし、絶対にこのタイミングでなければ意味がない、ということは人生の中でそんなにないため、この問題についてシビアに考える必要はない。

 

  • 努力と成果は等価交換ではない

現在はコスパ・タイパを気にする人が多いが、努力をそのような尺度で考えてはいけない。努力は自販機と異なり、払った分返ってくるものではない。努力して返ってくるのは良くて3割と考えた方が良い。勝手に努力に期待して失望するのは筋違いである。

 

  • そもそも報われるとは限らない

これまで努力の報われ方について述べてきたが、そもそも努力が報われる保証はない。努力をしないと報われることはないが、努力をしても報われるとは限らない。信念をもって経営した会社が倒産してしまった、などということもある。

 

それでも努力はするべき

このように、努力には一見マイナスな点が多いように見えるが、努力をしなければ何も手に入れることができない。たとえ報われなかったとしても、全く無意味な努力はない。だから努力はするべきである。

 

まとめ

これまでの話を踏まえて努力とうまく付き合うコツを紹介しよう。

まず初めに、努力に見返りを期待しないこと。報われない可能性を覚悟しつつ努力をしなければならない。

次に、自分がしているのは努力なのか常に問いかけること。ただし、やめる理由を見つけるためなど、後ろ向きな目的で問いかけをしてはいけない。

最後に、良い習慣を身に着けること。どんなに簡単なことでも身についたら自信になる。

これらのことを心にとめて努力と向き合うことをお勧めする。

(Visited 44 times, 1 visits today)

コメント

タイトルとURLをコピーしました