2022年3月29日勉強会レポート 考え方について

社内勉強会

2022/03/29に行った勉強会「考え方について」のレポートと感想である。これまでに行った「考える力」についての復習となる内容である。

 

間違った考え方

何かしらのテーマがあったとき、「○○とは、□□である」というようにして、いきなりテーマから結論を出す人は多いが、この考え方は間違っていると言える。なぜならばこの考え方には理由や背景が存在せず、抜け漏れ・誤りのある結論になっている場合や、個人の思い込み・見解に左右されてしまい、客観性がなく網羅性・完全性が失われている結論となる可能性が高いからである。

 

正しい考え方

本来行うべき正しい考え方とは、「テーマ」→「情報取集」→「仮説」→「検証」→「結論」という順で行う方法である。

 

情報収集

テーマに対する世の中の見解や常識を収集し、足りていない情報を補う目的や、情報が足りていないことを認識する目的で行う。

特に正しい考え方が身についていない人間は、自分が情報不足であることに気づいていない場合が多い。そのような人間は、個人の見解や感情に左右されてしまい正しい結論を出すことが難しい。未熟な人間であるからこそ、時間をかけて様々な観点から情報収集を行う必要がある。

 

仮説

仮説とは、テーマや問題に対して考えられる原因・理由を考えることである。集めた情報をもとに、結論へ導くために「仮説」を立てる。これは1つではなく複数の仮説を立てる必要がある。

 

検証

「仮説」を立てた後、必ず「検証」を行う。複数の仮説を、情報や実現性・制約といった観点から実験や観察をし、仮説の真偽を確かめる。立てた仮説が間違っている場合は、さらに情報収集を行い新たな仮説を立て、検証を行う必要がある。

 

結論

情報収集→仮説→検証といったプロセスを経て、結論を出すことができる。しかしただ結論だけを出せばいいのではなく、なぜその結論が導かれたのかという理由を必ず添える必要がある。問題に対し、「このような観点から情報収集をし、仮説・検証を行った結果、このような結論を導くことができた」のように、「なぜならば、こうであるから」というような形で結論にすることで、客観性・完全性・網羅性のある論理的な考え方を行うことができる。

 

考えるために必要な要素

考え方のプロセスを行うために、以下の要素を抑えることが重要である。

 

要素分解

物事を細かく分解し、中身を詳しく見ることで、言いたいことや物事のメッセージを見出すこと。

 

概念の形成

概念とは、対象の物事に対して共通の要素を見つける、いわゆるカテゴライズやグルーピングということ。要素分解を行った後に共通点を見出していく。

 

要約

要素分解・概念の形成を行ったのち、それらを重要な部分・不要な部分と振り分け、重要な要点を組み合わせることで要約を行うことができる。

 

粒度

目的に応じて、種類・大きさ・色・見た目といった観点からカテゴライズ・グルーピングを行うこと。粒度が揃っていない状態で物事を進めてしまうと論点がずれてしまうため、粒度を揃えることは重要である。いきなり粒度を揃えることは困難であるため、大きい部分からカテゴライズし粒度を細かくしていくとよい。

 

具体と抽象

要素分解・概念の形成・要約・粒度の土台となる要素。具体とは目で認識できる・触れることができる個々の事象を指し、抽象とは具体を共通の特徴でグルーピングした概念を指す。要素分解は抽象から具体、概念の形成は具体から抽象といえる。抽象から具体、具体から抽象、ができていない場合、要素分解と概念の形成ができず、要約につなげることができない。

抽象から抽象という切り口もあり、これは具体化まではいかないが、抽象度の高いものから少しブレイクダウンした抽象化や、逆の抽象化を行う。なぜ抽象から抽象を行う必要があるのかというと、具体と抽象の割合を比較したとき、抽象の割合が8割から9割ほどを占めており、抽象から具体・具体から抽象を行った場合、極端な具体・抽象の分け方をしてしまう場合があるからである。

 

感想

これまで考える力について何度も勉強会を行ってきたが、やはり身に着けるのにはまだまだ練習が足りていないと感じた。さらに、考えるとは難しく高度なものであると思い込みがあったことにも気づいた。日頃から仕事だけではなく、私生活においても考えるという行為は常に行っており、考えるとは仕事上だけのものであると無意識に勘違いをしていた。まずは、日常生活や自分に馴染みのあるテーマや物事をもとに概念の形成や要素分解、要約を行い、考えるプロセスを身に着け、仕事で活かせるようになることが大事であると気付いた勉強会だった。

(Visited 52 times, 1 visits today)

コメント

タイトルとURLをコピーしました