当レポートでは、ハードウェアの構成・ネットワークの構成についての内容と感想をまとめる。
ハードウェアの構成
概要
〈ハードウェアとは〉
端的には、「実体のあるもの」。例)PC、スマートフォン、タブレットなど
〈ソフトウェアとは〉
端的には、「実体のないもの」かつ「何らかの振る舞いをするもの」。例)プログラムやシステムのこと
ソフトウェアは、何らかの振る舞いを行うに過ぎず、ハードウェアという「ソフトウェアを動かすための入れ物」がなければ何の役割も持たなくなってしまう。
ハードウェアの構成について
A.クライアントサーバ方式(クラサバ)
現代でのハードウェア構成の主流な方式である。
クラサバは、中心人物であるサーバの周りにクライアントが群がり、各々がサーバと繋がり合っている。
〈クラサバのイメージ図〉
サーバ:クラサバの中心人物で、データやアプリケーションの提供者のこと。(例:Exciter share)
クライアント:サーバとつながる人物でサーバの提供品の利用者のこと。(例:スタッフ各々のPC)
〈クラサバの特徴〉
- サーバという中心人物の所にデータを集中させているため、データやアプリケーションの一元管理が可能。
- サーバ側に処理やデータを集約するため、性能が画一でないクライアント側の負荷を減らすことが可能。
現代のハードウェア構成の殆どは、クラサバの方式であり、体感では全体の9割を占めている。
B.その他のハードウェアについて
〈スタンドアロン方式〉
サーバが存在せずにクライアントが各々に独立している方式のことである。
一昔前まではスタンドアロンが主流の方式であったが、サーバがないためデータの一元管理ができないということで現在ではあまり使われていない方式である。
ハードウェアの構成でクラサバの使用率は9割だが、残りの使用率1割はスタンドアロン方式である。
〈P2P(peer to peer)方式〉
サーバが存在せずクライアント同士が通信を行う方式のことである。
この方式は、一昔前に違法ダウンロードサイトとして有名なWinnyやTrentなどで使用されていた。
クライアント同士が繋がっていることで、各々のクライアントにあるデータを見ることができたり、データを保存することができたり、アーティストなどの会員でないと入手できない動画や画像など限定的なものを入手することができる。
この方式自体は悪いものではないが、セキュリティが万全でないエンドユーザのPC同士が直接的に通信するため、熟練者が適正な目的と方法でのみ利用すべき方式と言える。
ネットワークの構成
ネットワークとは
ハードウェア間で通信を行う「縄張り」のこと。(インターネット接続とは直接的には関係がない)
〈ネットワークの種類〉
ネットワークの名称 | 特徴 |
LAN | Local Area Networkの略語。
家や建物などの小さいエリア(単位)で使用されるネットワークのこと。 |
WAN | Wide Area Networkの略語。
物理的に離れているLAN同士を結ぶネットワークのこと。 |
Wi-fi | ネット接続ができる無線のインターネット付きLANのこと。 |
Bluetooth | ネット接続のできない無線のLANのこと。 |
テザリング | 自分の携帯が通信するための手段となりネット接続をすること。 |
〈ネットワークの関係のイメージ図〉
※VPNとは、アクセス制限のある限定された環境に入ること。
クラウドとは
ネット接続を前提に利用できるアプリやデータ環境のこと。
クラウドには種類があり、①パブリッククラウド(メインで使用されるクラウド。誰もが利用できる環境)②プライベートクラウド(接続制限があり、アクセスを許可されたユーザのみが利用可能なクラウド)
〈クラウドの種類〉
クラウド名 | 特徴 | 例 |
SaaS | Software as a serviceの略語。
アプリケーションを利用できるというサービス、サービスとしてアプリケーションを利用するモデル。 |
Google apps、Salesforce、Backlog etc.・・・ |
IaaS | Infrastructure as a serviceの略語。
サーバ環境が提供されるサービスのこと。ディスク容量やメモリ等の性能を自由に選択し変更することができる。 |
AWS(Amazon Web Service , Inc.)、IDCFクラウド、VDC PRO etc.・・・ |
PaaS | Platform as a serviceの略語。
OSやデータベースソフトウェアなど、アプリケーションソフトウェアが稼働する環境が提供されるサービスのこと。 |
プログラム開発が可能な環境の提供、Microsoft Virtual Desktop など PCに接続可能な環境etc.・・・ |
DaaS | Data as a serviceの略語。
データの利活用が可能なサービスのこと。サービスとしてデータを利用するモデル。 |
東京商工リサーチ、帝国データバンク etc.・・・ |
オンプレとは
オンプレミスの略語。自分たち専用のサーバを確保し利用すること。オンプレは、クラウドの対義語に位置する。
〈クラウドとオンプレの違い〉
クラウド→駅にあるロッカーに荷物を預けるイメージ。
オンプレ→駅に自分専用のロッカーを買って荷物を置くイメージ。
感想
システムを構成する要素として、今回はハードウェアとネットワークについて学んだ。
言葉は知っていたり、言葉の意味は理解できていても、その要素同士がどう繋がり合っているのかを知る機会はなかったので、知ることができて良かった。
ネットワークは仕事に関わらず私たちに身近な存在だが、実際に何かと問われるとよくわからず、普段なんとなく使用していることに気づくことができた。
今回の勉強会でそれぞれの実態を言語化してもらったことで、想像しやすくなりハードウェアについてもネットワークについても理解を深めることができたのかなと思う。
SAPについて学び進めてゆく上で、備えておくべき知識をまた少し身に付けることが出来たなと思う。今回の勉強会の内容のように、ITの基礎知識をしっかりと身に付け、その上でSAPについても理解を深めたいと思った。
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