本レポートは、2022/3/29に行われた勉強会において、「課題の解決」というテーマを元にまとめたものである。1つの課題に対して1つの解決策をただ出せばよいものではなく、適切なアプローチが必要であるということを学んだ。
コンサルタントとは、顧客の課題を解決することが主な仕事である。ではコンサルタントではないから出来なくていいのか、と問われるとそうではない。課題解決ができない人材はただのワーカー(作業者)とも言えるだろう。ただ、上から言われたことを淡々と行うだけでは頭脳労働者からは遠ざかる一方である。そこには周りや社会的な価値はなく、自己満足にも繋がらない。
解決までのプロセス
テーマを明確化する
テーマが細かすぎても粗すぎても良くないのがポイントである。細かすぎるとこの後出す解決策の幅が狭くなり、柔軟に考えることが難しくなる。逆に粗すぎると、解決策の幅が広がりすぎて本質が見えなくなってくることや比較・検討がしにくくなるという問題が考えられる。いかに丁度良い粒度のテーマにすることが、後の作業にも大きく関わってくるため大事な要素と言える。
解決策を複数出す
では、1つの問題に対し1つ解決策を出せばそれで終わりと言えるのか。確かにプライベートの話ではそれで解決するが、仕事上の話ではそうはいかない。顧客の課題に対し、解決策が1つというケースはほぼない。A案、B案、C案…といくつか想定できるケースが大半を占める。とりあえず最初に出たA案をやってみよう!とすると、後々取返しのつかなくなるケースもあるため、どの策を講じるかは慎重に考える必要がある。
比較・検討する
複数の解決案を出したうえで、それらを比較し検討する段階に入る。ただし、むやみやたらに比較すればいいわけではなく、この段階において重要なのは「切り口」である。どういった切り口で比較検討するかを予め定めておく必要がある。切り口を明確にしないと、比較検討においても抜け漏れ重複が生じる。
またお客様相手に説明する際には、最初からこの案は没だと思いリストから外すことは逆効果である。なぜなら自分の思い込みで没にしていたが、相手側からしたらNGではなかったケースが考えられるからである。「~~という理由だから外します」というように、相手先との会議で確認を含めた説明をしつつ進めていく方がベストと言える。全く書いていないと、没案としたのか、それとも考えてもいなかったのかも相手にとっては分からない状況となる。考えたうえで没だと判断したからセルをグレーで塗りつぶしている、といったアピールも必要である。
結論とアクションアイテム
結論づけることは大切だが、それがゴールではない。では、ゴールはどこに存在するかというと、「アクションアイテム」である。アクションアイテムとは端的に言うと、やることリストのことである。結論が出たところで終わりにするのではなく、その結論を踏まえて今後何をすべきかをまとめることに意味がある。
感想
これからの我々にとって課題の解決は切っても切れない関係性とも言える。プライベート上では1つの解決策を出せばそれでOK、という場面もあるが仕事においてはそれだけではいけないことを改めて感じた。1つの解決策を出すことに注力するのではなく、様々な観点から考える力が求められると思った。かつ抜け漏れ誤りが生じないように細分化して考える力も同時に求められると感じた。
学生のうちには中々身に着ける機会がないが、社会人にとっては身に付けなければならない必須能力でもあるため、学生気分のままではなくしっかり向き合いたいと思う。
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