2021年9月14日勉強会レポート 購買管理の業務フロー

社内勉強会

このレポートは、9/14に行われた勉強会を元に購買管理に関する業務フローについてのまとめと感想である。

また、購買管理の業務フローを「見積依頼」「購買依頼」「購買発注」の3つの業務フローに分けて説明する。

 

見積依頼の業務フロー

まず、見積依頼は担当者が見積もりを求める対象が発生することをトリガーとする。

そして、それを上長の承認を得た上で見積依頼に移る。

 

購買部門にて見積もり依頼に対して、仕入先の選定や市場調査を行う。

過去の取引データを参照して比較することも含まれる。

そして仕入先を選定し、見積書を仕入先から購買部門、担当者へと渡されていく。

最終的に発注の承認を上長から貰ったうえで、次の購買依頼の業務フローへ移行する。

 

企業によっては相見積もり(複数の業者から見積を取得し、価格や商品・サービスの品質などを比較して調達先を決定する手法のこと)を基本とするところも存在する。

理由としては、

①単純に安く仕入れたいため

②市場価値が分からないのであれば複数の業者で比較した方が良いと考えているため

が挙げられる。

 

金額の重要性

大金はしっかり管理し、小銭はざっくり管理するといった考え方のこと。

小銭はあまり重要ではなく、手間暇をかけるほどではないとする会社もある。

他にも◯◯円以上はしっかり管理する、というようにルールを作り、金額によって変えている会社もある。

しかし、このルールの線引きは難しく、結局全て細かい金額まで管理してしまう会社も少なくない。

 

イニシャルコスト/ランニングコスト

イニシャルコストは初回のみ発生するコスト、ランニングコストは発生し続けるコストを指す。

性質が全く異なるため、理解しなければならない。

ランニングコストは、複数回の支払=回収期間が長いという性質を持つため業者側にリスクや管理手間が生じることから、金額に上乗せされる場合が多い。

また、イニシャルコストと比べると1回ごとの金額は安いが、トータルコストとしては続ける期間が長い程高くなる可能性がある。

 

購買依頼の業務フロー

購買依頼は、見積依頼のフローや購買対象の発生をトリガーとする。それらを踏まえて購買依頼、承認の段階に移る。

 

見積依頼では上長の承認を得られなければその話は終わりとなってしまうが、購買依頼ではその点は異なる。

購買依頼の承認が得られなければ、また担当者の方で練り直しということになる。

これは、見積の段階と比べて「欲しいレベル」が変わってくるからである。

明確に買わないといけないものであるケースが多く、承認が得られないからそこで終了とはなれない。

そして上長の承認を貰った後には、更に購買部門の承認も得る必要がある。

購買に関することを購買部門で管理しているため、なぜそれが必要なのか、この量がふさわしいか等検討していく。

購買部門が疑問に思う点があれば、担当者に内容を確認するといったやり取りが生じる。

承認を貰うと、次は購買発注のフローに移行する。

 

購買発注の業務フロー

購買発注では、購買依頼や購買計画、発注対象の発生をトリガーとする。

販売計画を踏まえ売るためにいくつ仕入れるかを予め決めておくという購買計画を元に発注を進める場合もある。

 

発注処理の承認はこれまでの見積依頼・購買依頼より更に欲しい度合いや重要度が高くなるため、承認されるまで上長に提出する流れができる。

承認されれば、発注書を仕入れ先に送り、仕入れ先はその発注書を元に出荷する。

受け取った後、仕入れ先側から送られてきた請求書を確認する。ここで請求書が正しいかを担当者にて確認する必要がある。

購買プロセスにおける3つの重要な文書である「発注書」「納品書」「請求書」の3点が一致していることを確認する。

この仕入先からの請求書の適切性を調べる手法を3 Way Matchingと呼ぶ。

 

そして更に照合したものを上長に承認を得る必要がある。

これは担当者の一存で支払いを行わないようにするためである。

この承認がないと担当者が不正を働く可能性も出てくるため、重要な行為である。

承認を貰うと、次は支払のフローに移行する。

 

「発注」という行為は、支払いをして納品されるということにつながる。

言い換えると、会社の現金という名の資産が流出し、モノという形になって帰ってくる。

大切な資産が流出することから、必要性が高いものでなければならないことが分かる。

つまり、それだけ厳しく管理する必要がある。

 

対して販売管理のフローで承認が少ないのは、スピーディーに動かなければ利益を生み出すことができないからである。

細かく承認しなければならない環境では、せっかくの販売機会を逃してしまう。

 

まとめ

購買管理という業務を3つのフローに分けて学んだが、見積依頼を受けて購買依頼に進み、次は購買依頼を受けて購買発注に進む、というようにそれぞれが連続した業務だということを忘れてはいけない。

またそれぞれがInput、Outputとなることを頭に置きつつ理解を深めることが大切だと感じた。

 

そして購買管理という領域は一番身近なものに置き換えて考えられることから、自分に置き換えて考えられるようでないと業務にも生かせない場面が多い。

勉強会で習ったフローは基本的な業務の流れであり、実際の企業では更に細かい業務に分かれていると推察される。

細かい業務への理解のためにも、基本的な流れを想像できることが必要不可欠だろう。

そして流れを大まかに理解するにとどまらず、なぜ承認が必要なのか、他のフローと比べて違う点はどのあたりにありそうか、それはなぜか等更なる想像を膨らませることができてこそ実際の業務に通用するレベルの第一歩となるのではないだろうか。

(Visited 194 times, 1 visits today)

コメント

タイトルとURLをコピーしました