2022年7月4日に行われた勉強会「議事録」についての内容と感想をまとめたレポートである。
仕事において、若手の期間は議事録を取る機会も多いだろう。そんな若手に向けて、適切な取り方の理解を促すことを目的に行われた勉強会である。
あらまし
議事録とは、重要な打合せの内容を記録した文書のことであり、主に対外的な場で取ることが多い。社内での打ち合わせについては、社員同士の利害関係は一緒であり、また確認や承認を得るため等の手間やコストがかかることから、議事録を取る機会は少ない。
議事録を取る目的は大きく2つある。
聞き漏れによる作業の抜け漏れや、時間のムダを発生させないため
もし仮に、打合せで話した必要な作業の内容が聞き漏れた、もしくは聞いていたのに忘れてしまった場合、仕事に大きな支障が発生する。そして、それに対応するためにも余計な時間をかけてしまう。
言った・言わない、の非生産的なやり取りをしないため
仕事の相手とは利害関係があり、取引が発生する。その内容について口頭のみのやり取りであった場合、その場では合意したにも関わらず、後に認識のズレが生じていたことや都合よく言い換えられてしまい、言った・言わない、の不毛で非生産的なやり取りが続くことになる。
生産的にスムーズに仕事を進めるためにも、議事録を取ることは重要な仕事である。
議事録に必須な5項目
いざ議事録を取るとなった場合、どんな内容を取ればよいのか、特に始めは焦ることもあるだろう。そうならないためにも、議事録を取るべき必須項目をおさえておく必要がある。
日時・場所
いつ・どこで行われた打合せや会議なのか、特定するためにも必要事項である。
参加者
社内外問わず、参加者全員を記載しなければならない。意思決定に関わる重要な会議において、発言した、もしくは聞いていた内容について責任の所在を把握することは重要である。
議題
話し合う内容のテーマであり、目的をかみ砕いたものである。打ち合わせや会議は目的なく行ってはならず、意思決定や事実作りといった明確な収穫を得るために行うため、目的から逸れた内容にならないためにも、議題の記載は重要である。
議事
話し合いの内容である。発言者と、その人が発言した内容を記載する。発言したままの文章を記載するのではなく、要約すること。
決定事項
打ち合わせや会議で決定した最終形態やアクションプランを記載する。仕事を進めていく上での土台となるため、必ず記載しなければならない。
若手向けの議事録を取るコツ
若手や議事録を取り慣れていない者が前項の内容を理解していたとしても、いざ議事録を取る場合に苦戦する箇所があるため、苦戦しないためのコツを理解しなければならない。
参加者は図で表す
打ち合わせや会議において、誰がどんな発言をしたのか明確にする必要があるが、若手のため社内外問わず知らない参加者がほとんどである。そして、仮に名刺をもらったとしても、その場で瞬時に氏名と外見が一致することは不可能である。このような場合の対処法として、下記のように参加者の配置図を描くとよい。
《書き方の手順》
- 参加者に「A・B・C・・・・」等、仮置きの名前を振る
- 眼鏡・細身・若手等の、容姿の特徴を書く(ただし、絶対に他の人に見られてはならない)
- 会議終了後に、参加者を知る人に氏名を聞き、正しい名称に修正する
悩まずメモする
議事録は、内容の欠落があることは許されない。そのため、取るべき内容か疑問を感じたら、まずは迷わず記載する。長文でなく、かつ余計な内容がない議事録が好ましいが、不要な箇所は後に要約して削ればよい。ただし、明らかに雑談だと断言できる内容は記載しない。
知らない・聞き慣れない言葉は仮置きする
若手であるがゆえに、内容どころか知らない・聞き慣れない言葉を耳にすることもある。そのような場合、動揺せず、耳に入った通りの言葉を書いておくか、一先ず「×」等の記号を付けて仮置きしておく。後にその言葉を知る人に確認し、明確にすればよい。
まとめ
議事録は、仕事の目的を果たすための意思決定を残す為にも、重要な文書である。そんな重要文書を若手が作成する機会が多く、実力や経験が浅いにも関わらず完璧なものを作ろうとし、焦ってしまいがちになる。
しかし、若手はそもそも完璧を求められていないため、完璧に拘らず、まずは仮置きを意識し、後に補足する・削ればよい状態を目指すことが大切である。
感想
これまでに議事録を作成したことがないため、抜け漏れがないような完璧な記録でなければならないと、難しそうなイメージを持っていた。しかし、具体的にどのような項目を書けばよいのか、どのような点に注意すればよいのかが明確になることで、難しそうなイメージが少し払拭された。
議事録はもちろん打ち合わせや会議の場で重要となる文書であるが、作成を繰り返すことで要約能力の向上に繋がることや、基礎力の向上に繋がる行為でもあると感じた。その観点からも、重役が多く重要な会議であるがゆえに若手は引き気味になってしまうと思うが、積極的に作成することが成長にも繋がると感じた。
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