30代事務歴2年半(事務職未経験者)の私が、初めて36協定の提出をした経験談を紹介する。社労士には頼らず、何も分からない状態からのスタートであったが、ネットが普及する便利な世の中と、頭脳レベルが高い社長のおかげでなんとか提出することができた。
今回は、36協定の作成・提出が未経験な人に向けて、零細ベンチャーで働く私の経験からコレは絶対!というポイントをお伝えしたいので、ぜひ参考になれば幸いです。
36協定の作成についてはこちらの記事をご覧ください↓
http://exciter.bz/staffblog/ai_36kyoutei1_sakusei_zittai/
提出方法
提出方法は、①直接労働基準監督署へ提出に行く、②電子申請する、③郵送する、の3パターンがある。
直接労働基準監督署へ提出に行く
その名の通り、直接労基へ赴き提出に行く。予約などは特に必要なく、開業時間内に行けば提出が可能。
電子申請する
e-Gov電子申請から申請できる。24時間申請可能であるため、いつでも申請できて便利ではあるが、事前にe-Govアカウントの作成が必要。
郵送する
協定書を郵送で送ることも可能。労基署が遠い場合や、電子申請ができる環境が整っていない場合は郵送するしかない。
https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/content/contents/000821322.pdf
※詳細は厚生労働省のHP等で確認できるため、調べてみてください。
抑えるべきポイント
初心者は直接労基署の窓口へ提出がおススメ
初心者未経験はずばりこれに限る。というのも、36協定の作成や提出が初めてで社労士などにも頼らないのであれば、分からないことだらけだからだ。
実際に協定内容が社内でOKであったとしても、落とし穴があるかもしれない。もし見落としなどがあれば修正も必要になってくる。郵送や電子申請ではまず労基側に確認してもらわなければならないが、その確認に時間がかかるかもしれないし、もし申請が通らなかった場合、再度調べたり問い合わせたり修正したりで、時間がかかることも考えられる。
直接窓口に行くことで、「行く」という手間はかかるが、不明点等をその場で直接確認・解決・修正することができるため、手戻りもほぼなく完結する。
よほど労基署から遠い場合は電子申請か郵送になってしまうかもしれないが、直接行くことができる距離であるなら、できるだけ直接窓口に提出に行こう。
申請時期にはスケジュールに余裕を持とう
前項の場合に限らず、36協定の申請時期はできるだけ余裕を持っておこう。
まず直接窓口に申請に行く場合、時期(特に年度末)によっては非常に混雑する場合がある。できるだけ早めに行くことで、ほぼ並ばず窓口対応もスムーズである。
電子申請や郵送の場合も、申請が集中すると、その分確認と承認されるまでの時間もかかる。
スケジュールに余裕を持って申請を行うことで、手続きもスムーズで、万が一修正対応となったとしても余裕をもって修正ができる。
協定書の不明点は空欄にしておこう
これは窓口へ直接申請に行く場合である。
実際に協定書を初めて作成すると必ず不明点が出てくる。どうしたらいいのか分からない場合は、予め空欄で持っていくことをおススメする。その際、「本当はこのように書きたいけどこれでいいのか?」という部分は下書きで書いてあるものを直接確認してもらい、書き足すだけでよい。
印鑑、筆記用具は念のため持っていこう
直接窓口へ申請に行く場合、結果から言えば会社の印鑑や社判、個人の印鑑、筆記用具は個人的に必要なかった。持っていく理由としては、安心感を得るためだ。私の場合は、窓口に行って実際に追記したが、窓口にペンがあったので必要はなかった。ただ、初めて行くので何か持ち物に不備があった場合、手間にもなるし不安にもなる。確かに事前に電話で確認もなくはないが、労基署の人も忙しく、実際に行ってみないと本当に必要かどうかは分からない。
印鑑や筆記用具は決して荷物になるようなものではないので、何かあったときのために、安心感のために持っていくことをおススメする。(ただし、紛失しないように持ち運びには十分注意すること!)
実際に提出してみての感想
正直なところ、ものの10分もせず申請・承認が完了したので「え、本当にこんなもんでいいの?」というのが率直な感想だった。ざっと窓口の人が確認して「はい、いいですよー」なんて言いながら判を押すだけ。また、私は2月くらいに行ったのも良かったのか並ばずにスムーズに終わった。
36協定、労基、なんて単語を聞くともっと審査が厳しいのかと思ったが、そもそも社内で「会社と従業員間で、この内容でお互いに締結しました」と言っている前提なので、協定書の内容もよほど労基法に抵触していなければ、そこまで厳しく突っ込まれないのかもしれない。
ただ、実際に窓口に行ってみて良かったことは大きく2点あり、まずは不明点がその場でクリアになって修正できたこと。やはり作成自体も知識がなく社労士に頼ったわけでもなく、ネットで調べた情報や当社の業界の常識、当社での実体を元に作成したので、本当に成り立つものなのかどうかも不安はあった。その不安を窓口で解決できたことは安心にもつながった。
もう1つの良かった点は、シンプルに経験と知識・知見が増えたこと。もし将来どこかへ転職した場合、また1から同じことをするかもしれないし、何かの参考になることは必ずある。
36協定の更新は毎年行うものなので、次回は電子申請もしてみたいと思う。
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