はじめに
この記事では、SAPジャパンで約5ヶ月間のリモートインターンを経験した、当時文系大学生だった私が、SAPやオンラインインターンについて感じたことをお伝えします。
特にインターンの内容などについては所属や年度によって担当業務は違いがあると思うので、ご参考程度ということでお読みいただければと思います。
SAPジャパンについて
SAPは大手ERPパッケージ(経営資源管理)のベンダー企業です。
ERPは、企業が行うビジネスを統合的に管理出来るのが特徴です。
例えばメーカー企業であれば、製品の生産や原材料の調達および販売や会計など、企業の情報を丸ごと管理することが出来ます。
一括・集中管理による業務の効率化や、それらのデータを活用することにより導入企業の発展を期待できることがERPの強みです。
SAPはそのようなERP業界の中でトップシェアを誇るグローバル企業です。
ドイツの企業であるため本社はドイツのヴァルドルフにありますが、世界各国に現地法人を持ち、私がインターンをしていたのは日本法人である SAPジャパンです。
SAPジャパンでのインターンについて
私が参加していたのは、長期の内定直結型インターンシップですので、本記事でもそのインターンについて中心にご紹介させていただきます。
概要
改めて、私が参加していたのは内定直結型インターンシップであり、期間は最長17ヶ月です。
「最長」が意味するところは、内定が出るかそれを受諾するかによって、活動期間が異なるためです。
具体的にはインターンシップが前半と後半に分かれていて、前半で内定が出てそれを受諾した人が後半に進み、そのまま就職するという流れになっています。
インターンシップのコースは3つの職種別に別れていて、 営業職、プリセールス職、ITコンサル職があります。
SAP内でも、もちろん職種によって業務は大きく異なり、またそれに伴ってインターン生の活動内容も違いますので、明確にどの職種を志望するか決めておく必要があります。
ただし、私はITコンサルタント職での参加でしたが、他の職種と合同での活動や他の職種向けの勉強会への参加なども一部可能でした。
私の参加時は、ほぼフルリモートでのインターンで、指導を担当してくださっている社員さんの指示などで時々出社することもありましたが、インターン生全体を対象にした研修などが対面で行われることはありませんでした。
インターンシップの背景
そもそもSAPが、内定直結型のインターンシップを実施している背景には、新卒社員の離職率の高さがあります。
その原因の1つに、新卒社員の期待と、企業の実態が合致していないというものがあります。
それを解消するために、インターン生として活動する中で、自分とSAPとの相性を確認した上で合っていると感じた人に入社してもらい、長く勤めて欲しいということです。
業務時間や時給など
業務は週2〜3日、週16〜20時間ですが、学業優先で活動が可能です。
実際参加してみても、業務のために大学の授業を休まなくてはいけないようなことはありませんでした。
また、会議など特定の時間に参加が必要な活動以外の、個人的なタスクや研修動画の視聴などは、自分の好きな時間で出来るので予定の調整も比較的容易でした。
一方で、大学の研究などで日中空いている時間がほぼないというような人には難しいと思います。
時給は1,500円でした。
インターンでもきちんとお給料が発生するため、他のバイトと両立する必要がなく業務に集中できることはありがたいと感じていました。

他社の就職活動との両立
内定直結型のインターンは3年生の秋頃から始まるため、その活動が就職活動の期間とバッティングします。
そのため、プログラム期間中にであっても他社の就職活動をすることは可能であり、他社の選考を受けていることなどもオープンに言える雰囲気でした。
むしろ、内定直結型といっても100%内定が出るわけではなく、SAP以外の就職活動を全くしていないと心配されると思います。
また、インターンシップの前半については、他社から内定が出て、SAPジャパンに入社しないことを決めた場合でも活動を継続することは可能です。
ただ、継続していた学生も他社への就職が決まったためSAPのインターンを途中でやめた学生もいました。
インターンの選考
選考の流れは以下の通りになります。
- エントリー
- 個別面接
- 選考会
- 面接1〜2回
選考はエントリー時から職種ごとに別れていますが、併願も可能でした。
選考会は、1日半で行う説明会兼ワークショップのような内容で、グループワークなどもありました。
そこまで審査されているという雰囲気はありませんでしたが、グループワークや参加の様子で次の面接に進めるかが決まっているのだと思います。
選考会後の面接は、学生1人に対して社員の方2人のオンラインでの面接で、志望動機や大学での経験など一般的なことに加えて、ITや経営関連の経験や関心について聞かれました。
特に私はITコンサルタント職を志望していたので、今までIT系を専攻した経験がないとしても、これから勉強していく意欲があるかを重視されていた印象でした。
私は選考会後の1回目の面接と、2回目の面接で、IT知識に関連した課題を出されましたが、これは人によって出されていない人もいたり、別の課題だったりと様々なようでした。
私もITバックグラウンドがない文系学部生でしたが、他のインターン生についても文系の学生が半分ぐらいいました。
なので、文系や情報系専攻ではない理系の人にも十分チャンスはあると思います。
また、学部生と院生も両方いましたが、学部生の方が多かったです。
ITコンサルタント職の社員は理系の方が多い印象でしたが、大学の専攻がITバックグラウンドでない人もたくさんいましたし、営業職になると文系の方も多いので、門戸は広く開かれているでしょう。
ただし、留学経験や語学力が高い人は多かった印象です。
そうでない人も沢山いましたが、やはり外資系企業ですので、異文化での生活経験や語学力があればアピールポイントになると思います。
インターンの業務内容
内定が出るまでのインターン前半は、SAPの業務、社風の理解、職種の理解などが主な目的で、内定を受諾した後の、インターン後半ではより実践的なトレーニングが行われます。
私は前半にしか参加していないので、ここでは主にインターン前半についての内容をご紹介します。
業務内容は、大きくトレーニングと配属先部署での活動の2つに分けられます。
営業職系でのインターン参加だと、より部署での活動が多くなりますが、ITコンサルタント職のインターンでは、まず知識をつけなければ何も出来ないので、トレーニングが9割ぐらいだったイメージです。
トレーニング
トレーニングについては、社員さんからの講義形式のものや、SAPの提供するE-learning教材を使用しての学習などがありました。
内容は、SAPの組織や製品について、業務知識関連について、また社員からキャリアやプロジェクト事例について聞くこともありました。
学んだことをプレゼンテーションなどの形でアウトプットする機会もありました。
配属先部署での活動
インターン生は期間中にローテーションで複数部署に配属され、そこで活動を行います。
配属先での活動や、インターン全体において、その部署の社員1人がメンターとしてサポートしてくれます。
その部署の会議に参加したり、メンターの業務を知る機会などがありました。
その他の活動
また、トレーニングと部署での活動とは別に、社内のセミナーやイベントに参加する機会もあります。
私はCSR活動や社内広報、社内のキャリア系セミナーの企画運営などに関わっていました。
加えて、インターン中は、計画的に自己学習を進めるよう指示されていて、ITパスポート、簿記3級、TOEIC700点などについて、自分で計画をたてて学習することが推奨されました。
この自己学習については、メンターに毎週進捗報告などをする必要がありました。

新しいことに挑戦するのが大好き!インターン・資格・留学・英語などの記事を書いています。
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