今回受験したのはSD(販売管理)に関するSAP認定試験(C_TS462_2020)である。C_TS462_2020は現時点(2022/4)において最新版の試験であり、今年から日本語版も受験できるようになった。SD領域において幅広く出題され、合計10の分野から出題される。
FI(財務管理)認定試験合格体験記

試験結果
SDの合格ラインは63%とFIより高めの数値で設定されている。試験の得点の差は以下の通りである。また教材はExciter社内にて所有しているものを使用した。暗記で足りる科目と、しっかり理解が必要な科目で点数の差が大きく開いてしまった。
1回目(不合格) | 2回目(合格) | |
マスタデータ | 100% | 100% |
組織構造 | 50% | 100% |
販売プロセスおよび分析 | 54% | 92% |
利用可能在庫確認と拡張ATP | 20% | 80% |
販売伝票(カスタマイジング) | 44% | 89% |
価格設定および条件テクニック | 71% | 57% |
出荷処理とカスタマイジング | 57% | 100% |
請求プロセスとカスタマイジング | 50% | 100% |
基本機能(カスタマイジング) | 38% | 100% |
共通(カスタマイジング) | 56% | 100% |
トータル | 55% | 93% |
1回目の受験
1回目は不合格だった。私は旧バージョンにあたるC_TS462_1909の内容を元に勉強していた。しかし実際に受けてみると試験範囲はほぼ同じだが、文章の言い回しが分かりづらくなり、全く分からない問題にいくつか出会った。
〈対策〉
大きく順序としては、
「基礎を頭に入れる」→「要点整理を理解する」→「過去問演習」の順に行った。
まず、初心者であるためSAP入門のテキストを使用し、基礎を頭に入れることから始めた。
ある程度大まかな内容を踏まえ、試験対策として要点整理と過去問の量を積むという流れで進めた。
〈勉強時間〉
トータルで一か月ほどかけて勉強した。
大体基礎を叩きこむのに2週間、要点整理と過去問演習で2週間といったスケジュール感である。実際にプロジェクトで使う機能ばかりが試験に出るわけではないため、実践的な学びと試験対策的の学びは混同しないようにした。
2回目の受験
〈対策〉
1回目受けたことで大体どの辺りが出るか把握したため、全く分からなかった問題を中心に勉強を進めた。Exciter社内で所有している教材の中で同じような要点に絞って勉強を進めることにした。
〈勉強時間〉
立て込んでいたため受験するのは1回目受けた3週間後ほどになってしまったが、その中で勉強していたのは1~2週間ほどだった。1週間で抜けていた部分を一気に詰めていき、その後は本番環境で演習を進めた。
本番環境で重要なのは、使用している問題集通りの順番で出ないことだと思う。そのため、設問・選択がシャッフルされて出題されてもしっかり答えを導き出せるように心がけた。最終的には問題集の正答率が95%をキープしていた。
接続トラブルに遭った話
1回目に受験した際、試験のシステムがスタートせず、リスケする結果となった。13時開始の回だったが、再度申し込む形になったため3時間以降でないと再受験できず、結局16時開始に変更した。
受けなおしたが、特に受験可能回数が減るということはなかった。念のためシステムトラブルに遭い、再受験したいという話をSAPのWeb上にあるチャットツールを使用し連絡した。もちろんやりとりは英語オンリーなので苦戦したが、英語が出来ない方は翻訳機を使用すればなんとかなると思う。SAP社の方のレスポンスや対応は素早く、特に不安に思うこともなかった。(むしろこちらが英文を送るのに時間をかけてしまい申し訳なかった)
試験監督には「スタート画面がない」と伝えるも、伝わっていないのか「スタートボタン押して!」と一方的に言ってくるばかりで非常にやりづらかった。ようやくZoomのチャット機能で英文を送り、理解してもらえたが、正直SAP社側には(画面共有しているのに)こちらの画面が見えていないのか疑問である。
もちろん自分の英語力のなさも問題だが、時間帯によって全く何を言っているか分からない試験監督に当たるように感じた。
さいごに
FIと比べてSDの方が業務内の関連性が強く、関連付けて覚えることで大きな意味を持つ科目だと思う。しかし、受験者のレベルによってはどう対策すべきかを適宜考えて、なるべく負担の少ないやり方を採った方がいいケースもあると思う。
今回、SDの用語がどんなものがあるのかを大雑把に学んだが、それだけにとどまらず実機を触りながら学んだ内容を紐づけていきたいと思う。試験対策としての勉強が今後に活きるように貪欲に学びを深めたい。
コメント