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財務会計/内部留保

Last-modified: 2020-06-01 (月) 17:47:10 (1416d)
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利益から配当金や税などの社外流出分を除いた部分について、社内に留保する自体や留保した金額を指す。社内留保ともいう。

英語ではInternal reserves、Earning retention、Retained earningsなどと表記し、法律で定められた利益準備金任意積立金がある。



概要

定義

ひらたくいえば「儲けの積み上げ」なわけだが、最も狭義の定義はズバリ利益剰余金
ただ、内部留保の実質を捉えていないという指摘もあり、他にも含めるべきだという議論がある。

例えば、キャッシュアウトを伴わない費用=帳簿上の費用である各種引当金は言ってみれば利益でしょということで含めるべきという指摘がある。

他には「減価償却費?の過大計上分」なんてのもあるらしいが、すべての会計処理は一応適切に計上されているという立て付けなわけで、何をもって過大計上と呼ぶのかって話。

他には、資本剰余金や評価・換算差額などの包括利益?もスコープとすべしという指摘もあるようだ。

ちなみに、Wikiによると日銀は利益剰余金引当金の総額をあわせたものを内部留保としているらしい。

内部留保に関する誤解

内部留保とは、そもそも会計の言葉ではなく、おおむね「企業が、従業員にも株主にも誰にも還元せずにセコく貯めこんだ怪しからん金」という文脈で使われる。

しかし、これは会計の考え方と妬み嫉みを中心とした負の感情がゴチャ混ぜになった攻撃性に過ぎない。

例えば一千万の純利益が出たとき、現金一千万と共に利益剰余金に一千万が計上されるわけだが、実質的な利益処分として、得た現金で設備投資を行った場合、資産を払い出して資産を得ただけで、利益剰余金の金額は変わらない。

実質的な利益処分を行ったにもかかわらず、何もしていないように見えるのだ。
これは、研究開発に金をかけようが、設備投資をしようが、固定資産を買おうがBS上は資産と資産の移動に過ぎない。

これを、利益剰余金の金額を見て、「不正にセコセコ貯めこんでいる!怪しからん!!」って、アホ丸出しである。

とにかく企業を叩きたいという浅ましい意図は理解するが、もう少し勉強してほしいものだ。

貸借対照表に立ち返る

そもそも、貸借対照表とはなんぞや?と考えてみると、資産負債資本なわけで、それを少し噛み砕くと、持ち物たる資産の内訳として、他人資本たる負債自己資本たる資本があるという見方がある。

つまり、内部留保とは企業の持ち物である資産の構成のうち自己資本がどれだけあるのかを表す数値であると理解して差し支えなく、それ以上でもそれ以下でもない。

だいたい、利益が出るから黒字決算になり、株主のご機嫌取りで大盤振る舞いをせずにいるからこそ利益剰余金が積みあがっていくのであって、コスト使いまくりで利益が出ず配当しまくりで利益剰余金が積みあがらないなんて状況だと、リーマンショックやコロナ騒ぎのようなことが起こると即死なわけで。

そんな不安定な会社で、誰が働きたい?そんな不安定な会社と、誰が取引したい?って話。

その他リンク

Wikipedia




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