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* 概要 [#v0162a76]
[[販売管理]]のプロセスの一つで、自社資産であるが[[得意先>得意先マスタ]]に在庫を引き渡し、そこから引き落とす形で販売する商流。
Consignment Stock Processと表記する。
[[預託品在庫>在庫管理/得意先預託品]]が[[受注先>得意先マスタ/受注先]]ではなく、倉庫会社などの中間業者で管理される場合には、[[取引先機能>得意先マスタ/取引先機能]]SB(特殊在庫取引先機能)で管理することができる。
** SAP標準のプロセス [#df7e9029]
*** 預託品引渡 [#y26d6c0e]
[[受注伝票タイプ>販売管理/受注伝票タイプ]]KBで引渡し、[[プラント>ロジスティクス共通/プラント]]在庫から[[受注先>得意先マスタ/受注先]]の[[特殊在庫>在庫管理/特殊在庫区分]]となる。もちろん請求対象にはならない。
*** 預託品出庫 [#qd93bfcc]
[[受注伝票タイプ>販売管理/受注伝票タイプ]]KEで出庫し、[[受注先>得意先マスタ/受注先]]にある[[特殊在庫>在庫管理/特殊在庫区分]](資産上は[[プラント>ロジスティクス共通/プラント]])より在庫が引き落とされ、請求対象となる。
*** 預託品引取 [#jfff3ef5]
[[受注伝票タイプ>販売管理/受注伝票タイプ]]KAで引き取り、[[入荷伝票>物流管理/入荷伝票]]を登録し[[出庫確認>物流管理/出庫確認]]、[[特殊在庫>在庫管理/特殊在庫区分]]が減少し、[[プラント>ロジスティクス共通/プラント]]へ入庫される。
請求対象ではない。
*** 預託品返品 [#m746bc98]
[[受注伝票タイプ>販売管理/受注伝票タイプ]]KRで[[返品>販売管理/販売返品]]し[[入荷伝票>物流管理/入荷伝票]]を登録のうえ[[出庫確認>物流管理/出庫確認]]、[[受注先>得意先マスタ/受注先]]の[[特殊在庫>在庫管理/特殊在庫区分]]が増加し、請求対象となるため預託品返品伝票を参照し[[クレジットメモ>販売管理/クレジットメモ]]を登録する。
** 実際の導入 [#vab56476]
実際のところ、この預託品プロセスはSAP標準のプロセスが採用されないことが多いように思う。
ではどうやって管理するのかというと、単に''得意先に相当する保管場所を定義し、そこに在庫移動する''と、''預託品の販売実績は、日次・週次・月次などの単位で情報を受け取り、単なる在庫出荷の受注伝票として登録する''という方法が採用される。
さすがに預託先の数や改廃の頻度が高いなどの事情があると管理しきれないが、そうでない場合、「通常とは別の管理をすること」「オペレーションを覚えること」と管理できた見返りが釣り合わないとされ、標準プロセスが選ばれないように思う。
また、見返りに乏しいのはITベンダー側にとっても一緒で、コンフィグも通常のプロセスと違うものを用意し、テストを行い、課題を洗い出して解決しても、''標準プロセスの方が絶対に良い良いと思える点に乏しく、またユーザも大して喜ぶわけではない''ことも一因。
余談だが、特殊仕訳コードはそこそこ理解が得られるのだが、特殊在庫は説明してもピンと来ないユーザが多いのも背景の一つか。
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