顧客への債権とその回収、それらの業務遂行に必要な情報管理を行う。
コンポーネント名はFI-ARで、Accounts ReceivableやA/R(エーアール)と表記する。
* 概要 [#abeb2000]
要は得意先補助元帳とそれを支える機能であり、[[売掛金>財務会計/売掛金]]や[[未収金>財務会計/未収金]]の残高と明細を得意先別に管理し、入金があれば照合、なければ[[督促状>財務会計/督促状]]を発行する・・・というのが主たる流れ。
また、年次や四半期ごとの頻度で自社と相手先で認識が合致しているか突合せを行う[[「残高確認」>財務会計/残高確認書]]などもイベントの一つ。
[[債務管理>財務会計/債務管理]]については、基本的には自社側が把握している情報で完結するため、自動処理やコントロールが可能であるが、債権管理については顧客の入金とそれに至るまで顧客がどうアクションを取るかがトリガであるため、債権管理の方が業務的な難易度は高いと言える。
例えば、請求書通りの額で支払わない客、勝手に一部だけの入金をしてくる客、勝手に手数料をこちら負担で送金してくる客などは枚挙に暇がなく、システムでは判断できず人間がひとつひとつ見極めなければ正体がわからない・・・というケースは少なくない。
銀行の履歴から明細を取り込んで[[自動消込>財務会計/自動消込]]を行う等をすれば違うのだろうけども、結局は「どの債権を引き当てるか」である。
** 源泉 [#n19d1148]
メインどころは、以下の2つ。
他には[[GTM>グローバルトレード管理]]や[[代行取引>ロジスティクス共通/代行取引]]があるが、前者は直接的に計上するものではなく他の伝票を経由すること、後者はまったくメジャーでないため割愛。
*** 販売管理からの転記 [#jf81f741]
[[SD>販売管理]]からの転記は、即ち[[請求伝票>販売管理/請求伝票]]からの転記となる。
筆者は[[スプリット>財務会計/スプリット]]を使用した経験が無いため従来からのベーシックな形で言えば、収益明細は請求伝票明細レベルで、それらの合計額が[[統制勘定>財務会計/統制勘定]]明細となり債権管理に転記されることとなる。
*** 財務会計からの転記 [#lce91042]
[[FI>財務会計]]のみの導入でなければ、営業取引外の債権計上が対象となる。
[[SD>販売管理]]からの転記については、[[会計伝票>財務会計/会計伝票]]の各項目に設定される値は[[アドオン]]しない限り殆ど標準ロジックが支配する世界だが、[[FI>財務会計]]から入力する場合は各項目に手入力できるメリットがある。
** 部門別の債権管理 [#h24fd1a5]
[[事業領域>財務会計/事業領域]]よりも細かいレベルでの部門別債権管理を行いたいという場合、[[利益センタ>管理会計/利益センタ]]が利用されることが多い(最近では[[セグメント>管理会計/セグメント]]だろうか?)。
しかし、[[債務管理>財務会計/債務管理]]でも同様だが、SAPでは''[[統制勘定>財務会計/統制勘定]]に転記する際は、[[統制勘定>財務会計/統制勘定]]明細は伝票に一つだけ''という制約があり、つまり1伝票に複数の[[利益センタ>管理会計/利益センタ]]が割り当てられている明細がある場合、代表値となる[[利益センタ>管理会計/利益センタ]]に寄せられてしまうという現象が起きる。
そのため入力する伝票自体を分割する必要があるのだが、運用上の手数が増えて時間がかかる或いは面倒臭い、その結果ミスも増えるなどの理由により中々そうもいかない。
それを解決する手段として、ECCからの新機能である[[スプリット>財務会計/スプリット]]を利用することができる。
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