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FSCM

Last-modified: 2016-10-31 (月) 08:34:29 (2727d)
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ファイナンシャルサプライチェーンマネジメントの略で、CRM?SCMと同じく複数のコンポーネント機能の総称。



概要

詳細はこちらを参照として、大きくは、金融商品・資金管理・為替管理・貸付および借入金管理などの管理機能が利用者層の大半を占める。

金融商品やグループ内銀行などの財務取引を中心に、複数のサブコンポーネント群により構成される。

実情

株式や債券、定期預金、借入金、金利スワップなどの金融取引は、従来からExcelによる台帳管理が主流で、その状況を脱却すべく、これらも基幹業務システムに組み込みたいという需要よりFSCM Treasury and Risk Management の採用が検討される・・・というのが導入事例の背景として大多数であると思われる。

個人的には良い機能群だと思っているが、機能性・操作性ともに事例が少ないことから財務会計分野ほど成熟していないこと、取引先および関係会社の数や取引のバリエーション・伝票数が一定程度を超えていないと利用のメリットを享受しにくいことなどがハードルとして挙げられる。

財務担当者はシステムで管理できるようになることにメリットを感じてくれるのだが、これらがクリアされていなければ、巨額と呼べる投資をするにはリターンが物足りないと判断されてしまうことが多いように思う。

主要機能

勿論その他にもコア機能はあり、下記に触れることとする。

FSCM Treasury and Risk Management

財務/リスク管理・金融商品・ローン・為替管理に関わる業務の管理、財務会計への転記を行う。
単に旧名称であるTRと呼ばれる分野はここで、財務取引管理とも呼ばれる。

また、他FSCMコンポーネントや外部から得たデータを元にリスク分析を行い、意思決定を可能に・・・という触れ込みはあるが、そこまでできているユーザは少ないと思われる。

日本国内のFSCM導入事例は当機能が殆どを占めており、一般企業でも多少は所持している、有価証券、預金商品、借入金などの管理を目的とされている。
コンサルタントの知見や経験範囲もこの機能に傾倒しており、FSCMというモジュール自体もメジャーではないため、国内で同分野を知るコンサルタントの絶対数は相当少なく、有識者を見つけ辛い、逆に言うと希少価値がSales Pointとなると言える。

FSCM Inhouse Cash

企業内銀行を設立し、グループ内で発生する債権債務の相殺、グループ外企業との支払・回収取引の集中化などが可能、その結果、銀行に支払う手数料や金利の大幅削減が可能・・・とされる。
インハウスキャッシュ、IHCなどと呼ばれる。

グループ企業内の資金調達やネッティングなどには役立つと思われ、多くの関係会社ある導入事例を見たことがあるが、確かに強力な機能であるという所見。
逆に言えば、それなりの関係会社数と取引量が無ければ、オーバースペック。

他の機能よりは、財務取引管理に次いで導入事例は多い。

FSCM Cash Management

口座および預金種別ごとの現預金残高の管理、販売管理購買管理と統合された入出金予定表の作成、そこからの伝票明細ドリルダウンなどが盛り込まれている。

資金管理として、FSCMとは連動せず会計機能の一部として導入されることは少なくない。

FSCM Biller Direct

要はWeb請求で、Web上での請求書送付や表示と支払・決済機能が提供される。
請求・決済関連コストを削減し、資金予測の正確性を向上させることが狙いとされる。

導入事例は滅多に、というか筆者は聞いたことがない。
相手があることということもあり、請求書を紙で印刷して郵送する文化からは中々抜けられないものと考える。

FSCM Dispute Management

クレーム管理で、請求書に関する顧客の苦情やトラブル処理のサポート、顧客企業の支払金額の減額、支払の遅延に対応し、現金回収率の低下や売掛金回収期間の延長を防止することを目的とされる。

上記Biller Directと同じく、導入事例は聞いたことが無い。
古くからある督促関連の機能などで代替されることも一因か。

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