オフィスソフト
オフィスソフトとは、オフィススイートとも呼ばれるオフィス業務の遂行に必要とされるソフトウエアの集まりを指し、具体的にはワープロソフト、表計算、メーラーなどがある。
殆どの人にとってはズバリMicrosoft Officeであり、ExcelやWordとバイネームで挙げた方が伝わるかもしれない。
概要 †
要はExcelとかWordとかOutlookとかである。
正直、殆どの人にとっては、これらの言葉を使うことで最も伝わるかと思う。
かつてはMicrosoft Officeの他にジャストシステム社の一太郎がありシェアを分かっていたのだが、いまではすっかりMicrosoft社の圧勝となっている。
これは、現在も続くPCの小型化・高性能化・低価格化による普及において長年に渡るMicrosoft Officeのプリインストール攻撃が功を奏したこと、法人市場のシェアを確立したことなどが原因であると考える。
法人市場については、グローバル化が進むビジネスシーンにおいて日本のローカルソフトウエアを利用し続ける意味が薄いこと、また「サーバOSもクライアントOSもオフィススイートも、全てをMicrosoftで統一」という考えを利用者側が持つようになったことなども背景のひとつであると推測する。
オフィスソフトの種類 †
Wikipediaのオフィススイートの比較というページが非常によくまとまっているため、詳細についてはリンク先を参照されたい。
個別の詳細については触れないが、現在高いシェアを持つもの或いは将来的にシェアを伸ばし得るものとして下記を挙げ、触れていく。
Microsoft Office †
言わずと知れた、オフィススイート界の絶対王者。
歴史の長さ・利用者の多さ・利用地域の広さといった要素から、書籍やWebサイトなどにより広く深く研究され続けていること、現在の利用者が他のスイートに乗り換えることを考えなくなる程のドキュメントファイル数を誇る。
極端な話、個人レベルであれば安さだけで乗り換えるユーザも少なくないだろうが、ビジネスシーンでは常に社内外にコラボ業者や顧客があるため、互換性を鑑みると切り替えることに及び腰となる会社が殆どではないだろうか?
そういった背景や、高い高いと言われがちな価格もコレさえ入れておけば10年は戦えると考えたならば、安い買い物ではないだろうか。
Open Office †
正式に言えばApache OpenOfficeとLibreOfficeがソレにあたる。
何年も前から「無料で使えるフリーのオフィススイート」として有名であったが、いま現在Microsoft Officeの代替となるまでには至っていない。
そこにはフリーウエアといえば素人が趣味で作っているようなもの。それをビジネスに使うだなんて!という意識と、切り換えによる互換性への懸念などもあったと思われる。
ただし現在では、ソフトウエア産業がライセンスフィーを直接的な対価するモデルから本体無料&広告料モデルなどへの転換を背景にフリーのソフトウエアが市民権を得たこと、Windows XPからの移行?の内容とも重複するが新バージョンへの切り替え予算が無いことなどを背景に、導入する会社や自治体は増えている。
参考URL:
Wikipedia OpenOffice.org
Wikipedia OpenDocumentをサポートするアプリケーションの一覧
Google Apps †
Google社はGmailをはじめとした個人で使用する分には無料で利用可能なサービスを広く展開している。
そのひとつがGoogle Appsであり、詳細はリンク先を参照頂くとしてGoogleドキュメントのサービスであるGoogle Spreadsheetなどがオフィススイートとして利用可能なサービスとなる。
これにChrome OSを組み合わせることで完全フリーのOSとオフィススイートのカップリングが実現できる。
もちろん、各種WebアプリがWindows+IEの組み合わせでなければ動作しない或いはサポート対象外などのトラブルはあるものの、Webブラウズやメールなどを利用の主体とするならば、充分に可能であると考える。
ただし、法人ユースではActive Directoryとの連携や業務アプリおよび各種サーバへの接続など諸々の課題があるため、要件の多い規模が一定以上となった企業においては難しい。
半面、昨今では基幹システム?すらクラウドソリューションで運用する会社も増えており、小規模業者やベンチャー企業においては有効な選択肢であると考える。
欠点は完全にオンラインの利用が前提であることで、一部オフライン機能も搭載されてはいるが、完全オフラインを前提とする他のオフィススイートの方が移動中や電波の無い場所での仕事には向く。
その他 †
触れるべきは、Apple社のiWorkとキングソフト社のKingsoft Officeだろうか。
前者はPages、Keynote、Numbersと言ってしまった方が良いかもしれない。
すっかり日本では定番となったiPhone・iPadだが、これらが普及するということはApple社がシェアを伸ばすということであり、これが普及することによりモバイルデバイス側とPC?側でシナジーが生まれるならば、元々Macを使用しているユーザはMicrosft Office?を捨てることに躊躇はないだろう。
また、iPhone・iPadから入る世代、いわゆるデジタルネイティブ達は、わざわざMicrosft Office?を触る前にApple社の製品やサービスで事足りてしまうのかもしれない。
Kingsoft Officeについては、元々中国の会社であることはご存じだろうか?
その歴史は古く、期限は1989年にリリースされたワープロソフトなんだとか。
Microsoft社に奪われたシェアを奪回するために、なんとMicrosft Office?に見た目を似せてしまったのだとか。
そのためMicrosft Office?ユーザも切り替えのカルチャーショックがあまりないのかもしれないが、問題点の一つがフリーでないこと。
殆どのユーザにとっては「Microsft Office?から乗り換えるか否か」が論点になるはずであり、その時点で面倒な思いや互換性・再現性リスクは負うことになる。
そうなると、「どうせ面倒な思いやリスクを負うなら、フリーの方が(或いは、より安い方が)良くない?」となるわけで、Google AppsやOpen Office系と比べると、少々分が悪いという所見。
参考URL:
Wikipedia iWork
Wikipedia Kingsoft Office
オフィスソフト間の互換性 †
つまり、例えばMicrosoft Excelで作成したデータをGoogle Spreadsheetで読み込んだ場合に開いた時、Excelで保存した状態で表示され印刷できるか?ということを意味する。
殆どのオフィスソフトでは相互互換を謳っていたり特定の形式ではサポートを明言していたりするのだが、やはり完全には再現しないと考えて差し支えないかとおもう。
もちろん互換性を謳うものの90%以上は正常に開くことができるし印刷することもできる。
ただ、オブジェクトがちょっとズレていたり線の種類が変わっていたりフォントの追加インストールが必要だったりと、「そのまま」じゃない。
「そんなの、ちょっと直せばいいだろう」と思える人は、安上がりだったり無償で済むオフィススイートを利用することをお奨めする。
逆に、少しのズレも許せない層は止めておいた方が無難で、大人しくMicrosoft社にお布施を払うこと。
また、VBAマクロなどで便利に使っている人も、軒並み全滅すると考えた方がよい。
殆どのデータファイル=情報資産はExcelやWordで作成されているだろうから、そういった100%の互換性が担保されない事実も、乗り換えを困難に或いは億劫にしているのではないだろうか。
参考URL †
関連ページ †
Microsoft Office
Googleドキュメント
ITよろず問い合わせ Microsoft Office
外部リンク †
Wikipedia オフィスソフト
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